低線量 肺がんCT検診

「低線量 肺がんCT検診 のご案内

日本人の2人に1人が、がんにかかると言われています。

その中で肺がんは、部位別がん死亡数において男女計で第1位であり全体の19%を占めています。また、5年生存率も他のがんと比較して約30%と圧倒的に低い状況です。

従来の結核検診や対策型検診による胸部X線写真では、発見される肺がんの大きさが一般的に20~30mm以上とされています。発見時にはリンパ節転移や血行性移行の可能性が高く治しえる段階で発見できないことが、高い死亡数や低い生存率につながっています。すなわち症状がでない状態での早期発見、早期治療が必要です。また、たばこを吸う人は吸わない人の肺がん相対リスクが男性4.8倍 女性3.9倍ととても高くなります。禁煙にも努めましょう。

2006年「がん対策基本法」が成立したことによりがん検診がより重要な役割となっています。その課題に対し肺がんの分野では「低線量 肺がんCT検診」の普及が進められています。

肺がんCT検診は胸部X線写真検診と比較し 肺がん検出率は約10倍であり、発見肺がんの多くが早期小型肺がんであり、早期肺がんの予後は非常に良好です。肺がんCT検診の有効性は国際的に証明され国内でも比較試験進行中です。すでに当院では異常があった数名の患者さんを専門の呼吸器外科に紹介し予後も良好です。しかし胸部X線検査と比較し多少医療被ばくが多くなる不利益もあります。(低線量 肺がんCT検診は通常検査の半分以下の被ばく線量に抑えています)

検査時間は5~10分程度です。検査台に寝て呼吸を約10秒程度止めて撮影を行います。

対象者・検査間隔

  1. 50歳以上(喫煙者および過去の喫煙者)
    1年に1回を推奨
  2. 50歳以上(非喫煙者)
    2年連続し行い 以後は3-5年に1回を推奨
  3. 40歳以上50歳未満
    5年に1回程度    (日本CT検診学会ガイドライン)

費用 2,500円